残虐な「イスラム国」が支持を得た3つの理由

公開日: : 最終更新日:2015/01/26 中東

IslamicFlag
 「イスラム国」の旗

中東で勢力を大幅に拡大している「イスラム国」。
「イスラム国」と名乗っていますが、どの国家も国とは認めていません。
ニュースで伝えられるその様は、外国人を人質にとり、金銭を要求するなど犯罪組織そのものです。
では、なぜこのような組織が「国」を名乗れるまでに成長したのでしょうか?

イスラム国が支持を得た理由を探ります。

1.シリア・イラクでのスンニ派冷遇

イスラム国は、シリア・イラクという国で活動しています。
どちらの国もイスラム教徒が大半をしめています。

しかし、どちらの国も宗派の対立があるのです。
同じイスラム教ですが捉え方や考え方が違うのです。

シリアでは、アラウィ派とスンニ派が対立しています。
そして、アラウィ派のアサド政権がアラウィ派を優遇したことでスンニ派に不満が高まり内戦になってしまいました。
イラクでも、シーア派とスンニ派が対立しています。
そして同じく、シーア派のマリキ政権がシーア派を優遇したことでスンニ派に不満が高まり内戦になってしまったのです。

イスラム国はスンニ派ですから、自分たちを冷遇する違う宗派の政権よりも同じ宗派の過激派組織を選ぶスンニ派の人も多いでしょう。

2.高い失業率とイスラム国の豊富な資金

働き口のないことも問題です。
もともとシリア・イラクという国の経済状況はよくありませんでした。
そこに、内戦となり、さらに経済は悪化しています。

そして、働き場所がなくなった若者が家族を養うために兵士となっていくのです。

イスラム国は、初めは富豪の支援者からの寄付で、そして油田地帯を制圧してからは石油の収入、強奪、身代金なども含み莫大な利益を得ています。
そのため、イスラム国は兵士にいい給料を出すことができ、多くの兵士を集められているのです。

3.イスラムの栄光を取り戻す

イスラム教の信者の多い中東地域は、現代ではヨーロッパ・アメリカ諸国の影に隠れてしまっています。

しかし、過去にはアッバース朝やオスマン帝国などイスラム教国家が栄華を極めた時代もありました。
20世紀初頭には、中東地域はオスマン帝国が支配していました。
しかし、イギリス・フランス・ロシアなどに負け、三か国の思惑によって恣意的に分割されてしまいました。(サイクス・ピコ協定)
現在の国境もその名残が強いのです。

イスラム国はこのような西洋諸国によってひかれた国境を取り払い、再びイスラム教国家の栄光を取り戻そうとしているのです。

このような大きな理想に同調する人も少なくないと考えられます。

参考記事
 ・焦点:次世代見据えるイスラム国、シリア北東部で「国家モデル」構築(ロイター通信)
 ・焦点:イスラム世界で開いた「パンドラの箱」、宗派戦争に終わり見えず(ロイター通信)
 ・視点・論点「”イスラム国”の脅威」(NHK)
 ・イスラム国を切り崩せ カギ握るスンニ派(NHK)
 ・〔玉本英子のシリア・コバニ現地報告1〕 戦闘続くコバニ~クルド人民防衛隊イスラム国の拠点を奪還(アジアプレス・ネットワーク)
 ・イスラム国 恐怖統治の実態(時事ドットコム)

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