諫早湾干拓事業についてわかりやすく解説します!

公開日: : 政策

海と猫の絵

政治は空気のようなものであったほうがよい。
日常生活を営む中で、政治を意識するようになったら、それは政治がうまくいっていない証拠でしょう。

その意味で、長崎県や佐賀県などの人たちは、政治を無視することができないかもしれません。
長崎県の諫早湾干拓事業の問題です。

政治に翻弄され、複雑化してしまった諫早湾干拓事業問題。
今回は、人間によって産み出され、人間によって複雑化したお話です。

こうして諫早湾干拓事業は始まった

干拓とは、海や湖などを埋め立てることを言います。
海や湖などを埋め立てて、陸地を広げ、農地にしたりするのです。
問題となっている諫早湾は、古くから干拓がすすめられた地域です。

今から約60年ほど前、日本は米不足でした。
そこで、お米を増産するために、諫早湾の干拓地を広げ、田んぼにしようという諫早湾干拓事業計画がうまれました。

しかし、その後、各地で増産が行われたため、今度は逆にお米が余るようになっていきました。
お米が余るようになり、本来の目的がなくなったのだから、諫早湾干拓事業は終わりになった、わけではありませんでした。

一度やるといったものをやめるのは大変な労力がいります。
諫早湾の干拓事業は大規模な工事が必要です。
この工事で、利益を得る人は少なくありません。
例えば、長崎県の土木工事業者は、多くのお金を得ることができます。
そのお金はめぐって、長崎県全体を潤すものでもあります。
政治家も、せっかく得た信頼を失いたくはありません。

そこで、防災機能の強化と畑作を行うとして、諫早湾干拓事業は進んで行きました。
このような経緯から、諫早湾干拓事業は、一度動き出したら止められない公共事業の典型と言われます。

環境悪化、開門要求へ


諫早湾の図本画像は、Tdkさんの「Isahaya_bay_landsat.jpg」を元に作成されました。

諫早湾干拓事業は、海に堤防をつけ、せき止めるというものです。
せき止めることによって、干拓地、そして、農業用水を確保しようとしました。

しかし、せき止めが始まった1992年から、諫早湾に接する有明海での漁獲量が減ってしまいました。
特に、タイラギという二枚貝の漁獲は休漁となってしまいました。
堤防によって潮の流れが変わってしまったことが原因ともいわれます。
そこで、長崎県のお隣の佐賀県を中心とした漁業関係者は、堤防排水門の開門を求めています。

また、堤防によってせき止めることでできた調整池では、アオコという有害な生物も発生しています。
そのため、環境保護を求める団体も、元の自然の姿に戻すようにと、開門を求めています。

開門で全てが解決するのか?

ただ、開門すればすぐ解決というわけでもなさそうです。

まず、開門しても有明海の環境は改善されない、という調査結果もあります。
さらに、すでに干拓地で農業をしておられる方もおり、このような方々は開門によって農業に影響がでることを懸念しています。
というのも、堤防によって淡水をせき止めることで農業用水にしたり、堤防によって、塩水に農作物がつかることを防いでいると考えているからです。
一般的に、農作物に塩水が大量にかかると、農作物は死んでしまいます。これを塩害といいます。

このように、諫早湾干拓問題は開門してもしなくても問題が生じると言う難しい状況に陥ってしまっているのです。

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