環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について解説します。

公開日: : 日本と世界

今回は、最近話題の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP:Trans-Pacific Partnership)について解説していきたいと思います。

TPPって何?

TPPというのは、国際貿易の取り決めの一つです。いろいろな物の関税をなくしましょう、下げましょう、というものです。では、関税とは何でしょうか?

関税って何?

関税というのは、主に国内の農業を守るために存在しています。例えば、日本産ネギが100円でアメリカ産ネギが50円で販売されていれば、アメリカ産のネギを買う人も多くでてくるでしょう。アメリカ産のネギばかりが売れてしまうと、日本の農業がなくなってしまいます。日本に農業がなくなってしまうと、なんらかの理由で他の国から食糧が輸入できなくなった時に大変なことになってしまいます。そうならないように、関税という税金を外国産のものにかけて、先の例でいえばアメリカ産のネギ一本に60円の税金をかけ、日本産ネギ100円アメリカ産ネギ110円として日本産を買うようにしむけているのです。

TPPのメリット

日本の農業がダメージ受けるなら、TPPなんて参加しないほうがいいじゃないか、と思われるかもしれません。しかし、話はそんなに単純ではありません。TPPでは、農業以外の分野も関税をなくします。例えば、日本の経済を支えている自動車産業は高い技術力を使った自動車を輸出することで大きな利益を得ています。もしも、TPPに参加して自動車の関税がなくなれば、海外で日本車が相対的に安くなりより多く売れるようになるでしょう。そうすれば、日本の経済を立て直すことができるかもしれません。
逆に、TPPに参加できないと日本の自動車産業は不利になります。TPP締結国は関税なしでそのぶん安く売れるのに、日本車は関税の分だけ高くなり、不利な状況に置かれます。

国内の農業を守れる例外規定

TPPは原則すべての商品を無関税にしようというものです。しかしながら、参加国も国内の産業を保護したいと考えるわけです。そこで登場するのが、例外規定です。例外規定とは、そのままある特定の商品を例外として関税をそのまま残すというものです。アメリカは、砂糖や乳製品といった品目を例外にするように求めていますし、ベトナムも鉄鋼業を守ろうという動きがあります。ですから、日本の本当に関税をなくしたくない分野も交渉次第で例外とすることができるかもしれません。しかし、あくまで交渉次第ですからある程度の譲歩は必要になってくるでしょう。

視 点

農協を中心とした農業団体の多くは、TPPに対して猛反発しています。しかし、日本経済を考えればTPPに参加したほうがいいのはないかと考えます。日本の農林水産業は、国内総生産の1.5%(2009年)です。この1.5%のためにTPPの参加を放棄するのは合理的でないのではないでしょうか。
加えて、関税撤廃は10年といった長期的なスパンで行われます。ある日突然0になるわけではないのです。それまでに対策する時間があります。それに日本の農産物というのは、高級品として海外でも人気が高いのです。農業の大規模化と高級品化を進めれば、TPPに加盟したとしても日本の農業は割とうまくいくのではないかと思うのです。

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