フィリピン、反武装勢力との和平合意:宗教対立の背景

公開日: : アジア


赤い枠で囲まれた島がミンダナオ島

フィリピンでは9割以上がキリスト教徒です。しかし、フィリピン南部のミンダナオ島という島にはイスラム教徒が多くいます。そして、ミンダナオ島のイスラム教徒はキリスト教徒が大半をしめるフィリピンからの独立を求めていました。今回、反政府武装勢力であるモロ・イスラム解放戦線(Moro Islamic Liberation Front、MILF)は半自治政府をつくるということで合意したのですが、なぜ二つの宗教が入り乱れることになったのか、フィリピンの歴史を見てみましょう。

イスラーム教の受容

14世紀後半、フィリピンは貿易を盛んにしていました。そこには、中東などからやってきたイスラム商人が多数おり、イスラム教が普及しはじめました。

スペインによる植民地化

16世紀、フィリピンにスペインの船団が到着しました。スペインの船団の目的は、新しい土地を見つけて、銀やコショウ(当時貴重品でした。)などを獲得することでした。スペインの船団は、大砲や火縄銃などを装備していましたが、フィリピンではまだそういった装備はありませんでした。そのため、すぐにフィリピンの大半はスペインの支配下に置かれることになります。フィリピンという国名自体、スペインの皇太子の名前にちなんだものです。
フィリピンを支配下においたスペインは、キリスト教を布教しました。
しかし、ミンダナオ島は北部はスペインの支配下におかれたものの、南部はイスラム教勢力が強く、支配するのに時間がかかりました。その結果、ミンダナオ島にはイスラム教徒が多く残っています。

ミンダナオ島南部の独立運動

フィリピンの中央政府は人口比率からいってキリスト教徒が主体ですから、ミンダナオ島南部を中心としたイスラム教徒たちはフィリピンの中央政府に不満を持ちます。
そして、不満を持ったイスラム教徒たちはいくつかの集団となって武装し、政府と戦っています。今回和平合意をしたモロ・イスラム解放戦線(Moro Islamic Liberation Front、MILF)は、現在最大の反政府勢力であり、独立ではなく自治権を拡大するということで納得したようです。
しかし、強固に独立を求める集団もまだ存在しており、今後の情勢が注目されます。

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