TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)は日本の将来を問うている!?

公開日: : テーマ解説


黄色がTPP参加国と交渉国

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP:Trans-Pacific Partnership)が再び話題になっています。様々な場所でメリット・デメリットが挙げられていますが、今回は少し大きな視点でTPPを見ていきます。TPPはそれによってもたらされる利益や損失だけでなく、実は日本の国際的な位置を問うていると言えるのです。

開国は不可欠

日本が経済的な発展を続けるためには、今後より貿易量を増やさなくてはなりません。理由は2つあります。

1.人口減少

人口というデータは、出生率などを考えればとても正確に将来像を打ち出せます。日本では、将来的に人口減少することがほぼ確実です。人口が減少するということは、モノを買う人も減少するということです。モノを買う人が減少するということは、消費が少なくなるということで、消費が少なくなれば、日本の市場を基盤としている会社は商品が売れなくなり、利益が少なくなってしまいます。会社の利益が少なくなれば、給料が少なくなってしまい、モノを買えなくなり、という悪循環が続きます。 つまり、人口を増やさないで現状を維持しようとするならば、日本の市場以外に市場を探さなくてはなりません。これは貿易を増やす、ということになります。

2.グローバル化

ある人は、日本だけで市場を完結させる、つまり外国から輸入も輸出もしない、ということを考えるかもしれません。実際、それも一つの手かもしれません。しかし、現在のような豊かな生活を維持できない可能性が高いです。それは、現在の生活は世界各国からの輸入に頼っているからです。日本で作ればコストが高くなるものを、外国で作って安くする、といったことを行っているのです。おそらく、もしも貿易を行わなければ、現在の基準から言えばかなり貧しい生活になり、軍事力も維持できないため、他国からの侵略におびえなくてはならなくなるかもしれません。

アジアかアメリカか

アジアは今経済成長が著しいです。今後の世界経済の中心はアジアになるのではないか、という主張もよくなされます。そういった中で、ASEANを中心とした経済的な協調関係を構築しようという試みがありました。ASEANとは、東南アジア諸国連合(ASEAN:Association of South-East Asian Nations)です。東南アジアの国々の集まりだと考えてください。日本・中国・韓国とASEANで協力しようというASEAN+3(3が日中韓)という枠組みができました。

これに対して怯えたのが、アメリカです。アメリカ抜きで世界経済の中心になるかもしれないアジアの枠組みができてしまえば、アメリカの経済力も低下してしまう恐れがあります。こういった中で、アメリカが利用したのがTPPという枠組みなのです。アメリカはなんといっても世界一位の経済力を持っており、今後もその傾向は強いと考えられます。

すなわち、今日本が直面しているのは将来の選択なのです。アメリカを中心とした経済連携を行うのか、アジアを中心とした経済連携を行うのか、あるいは両方と連携していくのか。こういった大きな枠組みが今、問われています。

ASEAN+3
赤がASEAN諸国、緑が+3の3カ国

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