「核なき世界」はやってくるのか?:核抑止と核拡散

公開日: : テーマ解説

Nuclear Submarine HMS Talent
by UK Ministry of Defence

人類は、全てを滅ぼす兵器を捨てることができるのでしょうか?

19日、ドイツ・ベルリンで、アメリカのオバマ大統領が、「核なき世界」を目指すという演説を行いました。
具体的には、核兵器の大半を持っているアメリカとロシアが協調して、核兵器の数を大幅に減らす、というものです。
ロシア側は、アメリカが核兵器に代わる通常戦力を増強していることなどから、受け入れるかは不透明です。

ただ、核兵器をなくせば平和になるか、と言われるとどうやらそうでもないようです。
今回は、核兵器がもたらす平和と危険についてお話しします。

核兵器は平和をもたらす?(核抑止論)

核兵器が平和をもたらすなんてとんでもない!
そう思う方もいるかもしれません。

しかし、実際に核兵器ができてから、世界規模の戦争は起こっていません。
この平和は核兵器によるものではないか、という考えがあります。

どういうことなのでしょう?

まず、互いに対立する青の国と赤の国があったとしましょう。
そして、青の国も赤の国も多数の核兵器を持っています。
核兵器にとって、都市一つ壊滅させることはたやすいことです。
都市が一つなくなるということは、両国にとっても甚大な被害を及ぼします。

ここで、もし青の国が赤の国に核兵器で攻撃を仕掛けたとしましょう。
当然、赤の国は青の国を核兵器によって報復することでしょう。
結果として、青の国・赤の国双方が壊滅的なダメージを受けてしまいます。

上記のようなシナリオを青の国・赤の国が考えるため、双方戦争を行わなくなります。
これが、核兵器による平和です。
互いに恐怖を抱き、平和がうまれるのです。
もちろん、この平和には道義的な批判(ナイフを喉元に突きつけ合っていることが本当に平和といえるのか?等)を呼んでいます。

それでも核兵器は危険(核拡散問題)

では、世界中の国々が核兵器を持てば一応の平和は保たれるのでしょうか?
多くの人は、このことに懐疑的です。

まず、全ての国が絶対に核兵器を使わない、とは言えないということです。
例えば、一部の宗教では、宗教の信仰を守るために死ぬことはむしろいいことである、とされています。
そのような宗教を信仰する国が、侵略を受けた、あるいは受けそうな場合に、核兵器を使用しないと言い切れるでしょうか?
国家の滅亡よりも信仰を守るかもしれません。
これは、独裁者によって、支配されている国でも同じです。

また、テロリストの手に核兵器がわたる可能性が高くなってきます。
実際、一部のテロリストは核兵器を入手しようとしているらしいです。
もしも、テロリストが核兵器を入手したら、使用される可能性も低くありません。

核兵器の問題は、一筋縄ではいかない難しい問題です。
突然なくしてしまえば、軍事バランスが不安定になり、逆に戦争を起こしてしまうかもしれません。
なくさなければ、核拡散の問題があります。
多くの人々が、その答えを模索し、悩んでいます。

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