グローバル化と「追い出し部屋」:日本企業の行く末は?

公開日: : ビジネス

Warehouse 05
By Pete Ashton

地下の窓のない部屋で、やることは転職活動と単純作業だけ。
名だたる大企業の中には、そんな部署があるところがあると言います。
こういった部署は、「追い出し部屋」と呼ばれています。

「追い出し部屋」の真の目的は、自主退社を促すことにあるといわれます。

なぜ、日本の大企業がこのような部署を置くにいたったのでしょうか?

今回は、「追い出し部屋」の背景についてお話しします。

日本企業にとってのグローバル化

あなたが経営者だったとしましょう。

年収100万円で3000万円売り上げる営業社員と、年収500万円で1000万円売り上げる営業社員の二人がいて、どちらの社員を選びますか?
普通に考えれば、前者の年収100万円で3000万円売り上げる営業社員でしょう。

安い給料でそこまで優秀な社員がいるのか?と疑問に思うかもしれません。
しかし、日本人にとって安い給料は、発展途上国の人々にとっては大金なのです。
平均月収が1万円以下という国で、10万円の月収をもらえるとなれば、高給取りです。

いまや、企業の活動が国境を越えて行われることは一般的です。
日本では、月給10万円では優秀な人を集めることは難しいですが、発展途上国ではもっと安く優秀な人を集めることが可能です。
企業の目的は、「利益を上げること」ですから、合理的な企業は発展途上国から人を集めることになります。

グローバルに見れば、平等?

日本人からすれば、賃金が下がり、場合によっては失業し、嫌なことばかりです。

一方で、視点を変えてみれば、今までがおかしかったのではないか、と考えることもできます。
今までは、先進国に住んでいないという理由だけで、発展途上国の人々は日本人と同じ能力を持っていても働くことができませんでした。

しかし、グローバル化が進み、発展途上国の人々にも仕事が回り、賃金も彼らにとっては上昇しています。
つまり、世界的に、同じ仕事に対しては同じ賃金(同一労働同一賃金)が進んでいると言えます。
これは日本にとっては、賃下げ、失業に他なりません。

終身雇用と「追い出し部屋」

ここまでに述べたように日本の企業は、国際的な競争に置かれており、高給だが生産性の低い人(主に中高年の社員)を雇っておく体力はすでに尽きつつあります。

ただ、日本は解雇がとても難しい国です。
そこで、日本企業が考え出したのが「追い出し部屋」なのです。

解雇したい人たちを「追い出し部屋」に追いやり、単純労働をさせ、自主退職を促しているのです。

この問題は、ただ「追い出し部屋」をなくす、というようにしても根本的な解決にはならない(=別の方法を取る)と思われます。
生産性の低い人を多く抱えた企業は、会社全体として死滅していくしかなくなるからです。

日本企業も日本人も大きな難局に直面しています。

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