汚染水問題の解決策は凍土壁?:まだ続いている東京電力福島第一原子力発電所事故

公開日: : 資源・エネルギー

福島第一原発(cc) OZAKI TAKASHI

福島原発事故と言えば、昔にそんなことあったなぁ、という程度の印象の人がもう多いかもしれません。

しかし最近また、汚染水が問題になり、事態が収束していないことを明らかにしました。
今回は、この汚染水がどうしてうまれ、どのように対処しようとしているのか、というお話です。

汚染水はこうして生まれた

原発の現状図1 原発の現状

まず、今、原子力発電所がどのような状況にあるのかお話しします。

原子力発電所というのは核燃料と呼ばれるものがあります。
この核燃料は、ほっとくと2000℃を超えるほど高温になります。
そうなってしまうと、核燃料を入れる容器が解けてしまいます。(メルトダウン)
そこで、普通は水を入れて、解けないようにしているのです。

しかし、福島第一原発は、すでに容器は溶けていると見られています。
その後、水が核燃料と混ざり合い、放射性が強く、毒性の強い汚染水となっているのです。

汚染水が漏れないように汚染水をタンクに詰めよう

福島第一原発付近は地下水が豊富で、コンクリートの割れ目などから入ってきてしまいます。

この汚染水が地下水に漏れ、そして、海に流れたら、とても大変です。
そこで、上の図1のように、地下水の水位よりも、汚染水の水位を下げているのです。
こうすることで、地下水が容器の中に入るようになりますが、汚染水がでていくことはありません。

汚染水漏れ図2 汚染水漏れ

もしも、汚染水の水位が高いと、図2のように、地下水に漏れてしまいます。
そこで、汚染水を抜いて、一時的にタンクにため、水位を下げる、ということが、今行われています。

凍土壁で地下水の流入を抑えよう

凍土壁成功図3 凍土壁成功

しかし、地下水はどんどん入ってきますし、タンクを永遠に作ることもできません。
そこで、土を凍らせて、凍土壁を作り、地下水を遮断しようという試みが今、進められています。
地下水が遮断できれば、汚染水は増えませんから。

凍土壁失敗図4 凍土壁失敗

ただ、この凍土壁で懸念されているのが、地下水の調整がうまくいかず、凍土壁の形成がうまくいかないと、さらに状態を悪くする可能性もあるのです。例えば、上のように、左側の凍土壁はうまくでき、右側があまりうまくできなかったとしましょう。
すると、地下水の流入が減るので、水位は減ります。そして、汚染水が地下水に流れ、右の凍土壁がないので、海に流れていく、ということが起こりうるのです。
このような状態にならないように、細心の注意をもって行うことが求められています。

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