日本のコメを守るには?:減反政策の歴史、そして、ミニマム・アクセス

公開日: : 政策

Rice Field
by Boccaccio1

日本人にとってコメは特別な存在です。
主食であり、食卓になくてはならないものです。

日本政府は昔から重要な作物であるお米の国内生産をどうやって維持するか、頭を悩ませてきました。
国内の生産にこだわるのは、輸入に頼っていてはもしも世界的な不作にコメが陥った時、日本でコメ不足が起こってしまうと懸念しているからです。

では、コメを守るためにはどのような政策をうったらいいのでしょう?
単純に田んぼを守るだけではダメなんです。
なぜでしょう?

今回は、減反政策やミニマム・アクセスを踏まえてお米をいかに守るか、というお話です。

日本はかつてコメ不足であった

約70年ほど前、日本ではお米が不足していました。
日本はこのころ、中国やアメリカと戦争をしており、若い人が兵隊にとられるなどしたため、農業をやる人が少なくなってしまったのです。
お米不足を解消するために、日本政府は食糧管理制度というものを作りました。
この制度は、コメを生産する農家から高くコメを政府が買い取り、消費者にはコメを安く売るというものでした。

この制度によって、コメは作れば政府が高く買ってくれるため、農家の人たちはこぞってコメを作るようになりました。

コメ余りの時代、減反政策へ

しかし、コメを作る人が多くなりすぎ、今度は逆にコメが余るようになってしまいました。
しかも、政府にとっては、高く買って、安く売るため、コメの生産量が増えれば増えるほど赤字になります。
だんだんと政府の負担が大きくなっていきます。

そこで政府は減反政策というものを行うようになります。
この政策は、コメを作ることをやめると補助金を出すというものです。
政府は、この減反政策によってコメの生産量をコントロールしようとしたのです。

日本政府はコメの買い取りを大幅に減らす

しかし、1993年に凶作によりお米が足りなくなる事態が生じてしまいました。(平成の米騒動)
このことによって政府がコメの生産量を取り仕切ることに対し大きな不安を多くの人が持つようになりました。
そこで政府は、コメを買いいれるのを備蓄するためだけに絞り、大幅に減らし、他のコメの流通は市場に任せることにしました。

ただ、コメの生産量が増えると、価格が大きく下がってしまいます。
いっぱいあるものを高く買おうと思う人は少ないですよね。
売る側も売りたいので安く売ってしまいます。
そこで、生産量を調整することは今でも行われています。

この生産量の調整は、減反政策を引き継いでおり、コメを作ることをやめると補助金を出すといったものです。ただし、この減反政策は以前と異なり国が主導するものではなく、農家の集まりである農業協同組合(農協)などが主導して行うとされています。
しかし、補助金を目当てにせず、生産量調整に従わずに市場に売る農家もでてきているなど問題も少なくありません。

グローバル化、貿易自由化、ミニマム・アクセス

さらに、世界的な流れは貿易の自由化です。

日本はお米を高い関税によって守ってきました。
現在、輸入したお米は10キロで、だいたい4000円程度の関税がかかります。
つまり、輸入したら4000円+お米の代金+諸経費(運賃など)となり、4000円程度で日本のお米が10キロ買えますから、買う人はいないわけです。

しかし、このような高関税は諸外国より批判をされます。
そこで、一定量はコメを無関税で輸入しますよというミニマム・アクセスを行い、批判をかわしています。
ただ、TPPなどの貿易自由化の交渉の中で、コメの関税が下がってしまうことも考えられます。

今まで見てきたように、現在コメを守るには減反政策や貿易の自由化など様々な問題があります。
日本にとって特別なコメの未来、あなたも一度考えてみませんか?

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