学校の運営はどうあるべきか?:教育委員会制度とは?

公開日: : 最終更新日:2014/02/05 教育 ,

nostalgic school corridor
by Nao Iizuka

今を生きる私たちにとって、学校はあたりまえのようなものかもしれません。
学校はあたりまえのように運営されています。

しかし、実際、学校がどのように管理・運営されているのか知っている人は少ないのではないでしょうか?

教育委員会、という委員会が日本の学校の管理には大きな影響を持っています。
今回は、この教育委員会制度についてのお話です。

難解な教育委員会制度

教育委員会という組織は、各学校を管理しています。
しかし、この教育委員会、とても複雑な仕組みなんです。

教育委員長と教育長の選出
教育委員長と教育長の選出

まず、都道府県のトップである知事や市町村のトップである市長や町長が、教育委員を5人程度選び、議会の承認を得ます。
次に、5人の教育委員の中から、教育委員会のトップである教育委員長を決めます。
そして、最後に、教育委員長以外の4人の教育委員の中から、教育長が選ばれ、実務を担当します。

教育委員長と教育長の関係
教育委員長と教育長の関係

そして、教育委員会が教育委員長のもとで皆で話しあって、意見・方針を決め、教育長が決まった意見・方針をもとに実際にアクションを起こす、という仕組みです。

なぜこんなに複雑なのか?

なぜ、こんなに複雑な仕組みであるかというと、教育に民意を取りこみつつも、中立性を保とうとしているからです。

例えば、教育委員は知事や市長などによって選ばれますが、ちょっとずつ変わるようになっています。
教育委員Aは2014年までの任期、教育委員Bは2015年までの任期、というように、しているのです。
一斉に任命するとなると、知事や市長などが自分たちの主義主張を反映することができてしまうからです。

さらに、よほどのことがない限り、教育委員は職を失うこともありません。
これも時の為政者によって、全てが決められることを避けるためです。

このように、現在の教育委員会制度は、中立を重んじ、安定した教育が行えるように設計されているのです。

危機に直面すると責任の所在がわからなくなる:大津中2いじめ自殺事件

ただ、このような安定を重んじる組織は、危機には弱いのです。

近年話題になった事件として、大津中2いじめ自殺事件があります。
いじめを苦にした中学生が自殺してしまった事件です。

このとき、誰がこの問題を責任をもつのか、ということがはっきりしなく、教育委員会の動きも教育長の動きも非常ににぶかったのです。
今の制度だと、教育長・教育委員会が一体として責任を負うということになっており、あいまいなのです。

責任を教育長へ一元化?

そこで最近、政府で意見として挙がっているのが、教育長に権限を一元化して、責任をはっきりさせようというものです。
教育長の任命も、知事や市長などが行うことで、教育長の失敗の責任は知事や市長が負うということにして、責任をはっきりさせようとしているのです。

ただ、その時に問題となるのが、「教育の中立」という問題です。
時の為政者の方針に教育が翻弄されてはいけない、という現在の制度でした。
危機に対応しやすくすることで、この基本が脅かされてはならない、と批判する人も少なくありません。

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