国がライフスタイルに介入する日:少子化対策の難しさ

公開日: : 最終更新日:2014/05/12 政策

child
by Florencia&Pe

このままだと、地方の多くの市町村は消滅するかもしれない。
東大教授や大企業の経営者などが集まった日本創成会議で、そう発表されました。

いま、日本の子どもはどんどん減っており、人口も減少しています。
何も対策を打たなければ、人口減少の結果として、3割ほどの地方自治体がその機能を失っていく可能性があるのです。

私たちの社会は、少子化という問題にどのように取り組むべきなのでしょうか?
少子化対策は、ただすればいいという性質のものではないのです。

消滅する自治体!?

人口が減ってしまうと、市や町や村は消滅します。
というのも、税金による収入が少なくなり、学校を維持したり、バスを維持したり、する出費のほうが多くなってしまうからです。

20代から30代の女性が50%以上減少すると、都市はその人口を維持するのは難しいと言われています。
そもそも子どもを産む人がすくなくなってしまう、ということもありますし、人口が少ない市町村は一般的に公共サービスの質が悪くなりますから、大きな都市へ移住してしまう人が増えるということもあります。

特に、人口が1万人を切ると、市として、町として、村として、存続することはかなり難しくなってくると言われています。
日本創成会議の推計では、このままいくと、2040年時点で約3割の市町村がなくなってしまう、としています。

なぜ、子どもを産まなくなったのか?

では、なぜ日本の女性たちは子どもを産まなくなってしまったのでしょうか?

一番大きな要因は、子どもを養えるほどお金がないから、でしょう。
非正規雇用の増加などによって、特に若い世代の賃金が減ってしまっています。
特に大都市では、住宅などの費用が高く、一人暮らしで精いっぱいなのに、子供なんて持てるわけない、と考える人が少なくありません。

さらに、長時間労働が常態化していることも原因に挙げられます。
よく言われることではありますが、日本の労働時間はサービス残業なども含めるとかなり長くなります。
働きながら、子育てに時間を費やすのは難しいと言わざるをえません。

また、子育てを安心してできる環境が整っていないこともあります。
例えば、都市では、保育園の数が足りておらず、保育園に入れることができない待機児童の問題が深刻になっています。
このように子育ての支援をきちんとできていないことが子どもを減らす原因の1つとなっています。

国がライフスタイルに介入?

では、国が子育てを全面的にバックアップすればいいのか、というと、完全にYESということは難しいでしょう。

例えば、先の保育園を増やして待機児童を減らす、ということは理解を得やすいかもしれません。
しかし、例えば、子供がいる世帯の税金を安くするという政策はどうでしょう?
これは、子供も持たないという生き方をしている人や子供を持てない人に税を課す、悪い言い方をすれば、罰する、ということになってしまいます。
子供がいる世帯を優遇するような政策は、結果として、子供がいない人たちを貶めるような方向に進む可能性がでてきてしまうのです。

いやいや、日本の状況を考えるとそんなこと言ってられないよ、というのも一つの意見でしょう。
一方で、女性は子供を産むために生まれたのではない、色々な生き方を許容すべきだ、という意見もあるでしょう。
どちらかを選択すれば、もう一方が成り立たなくなる。
私たちの社会は、そんな難しい問題を抱えているのです。

関連記事

  • 2015/01/13 サイト名を「わかるニュース」に変更しました。

    2014/08/25 本サイトの記事が、日本語の教科書として使用されました。(Monty's Bridge to Tomorrow (モンティの明日への架け橋)のユニット8 (Unit 8 Energy)の11ページから13ページ)

    2014/01/13 サイトリニューアルを行いました。

  •  Author:あきひろ
     最新ニュースの中から話題のニュースを選び、できる限りわかりやすく解説していきます。「ここがわからない!」という点がありましたら、メールください!
     メールアドレスは、ak89newsあgmail.comです。(あを@に変えてください!)

PAGE TOP ↑