三原じゅん子議員の「八紘一宇」発言問題

公開日: : 最終更新日:2015/03/23 政局

People on the beach
by Susanne Nilsson

政治家は言葉を極めて慎重に扱わなくてはなりません。
ちょっとでもおかしなことを言おうものなら、敵対している議員やメディアに袋だたきにあってしまいます。

自民党の三原じゅん子議員が攻撃されかねない発言をしてしまいました。
「八紘一宇(はっこういちう)」という言葉です。
今では聞きなれない言葉です。

今回は、三原じゅん子議員の「八紘一宇」発言についてです。

八紘一宇とはそもそもどういう意味?

八紘一宇という言葉は現代ではあまり知られていない言葉です。

八紘とは、8つの方位を示し、「世界」を意味します。
一宇とは、「1つの家」を意味します。

つまり、八紘一宇とは、「世界は1つの家」という意味です。
弱い者を切り捨てたり、搾取するのではなく、ともに助け合って生きていこう。
そういった意味が込められています。

八紘一宇という言葉は、日本最古の歴史書である日本書紀に記されています。
日本書紀は今から約1300年も前に記された歴史書です。

三原じゅん子議員の発言した文脈

国会で三原じゅん子議員は、この言葉を使いました。

三原じゅん子議員の発言内容は以下の通りです。

グローバル資本主義の中で、国際社会は弱肉強食の世界になってしまっている。
強い国が弱い国を搾取し、無理を押しとおしている。
しかし、それではダメなのではないか。
日本が建国以来大切にしてきた「八紘一宇」という価値観では、強い者が弱い者のために働く制度を求めているのではないか。
というものです。

グローバル企業の租税回避の問題についてを指摘する際にいった発言でした。

戦時中に使われたスローガンとしての批判

発言自体は何の問題もないのではないか、と思う方も多いことでしょう。
しかし、この「八紘一宇」という言葉には負のイメージも伴っています。

日本は75年ほど前に戦争を起こしています。 その際に、現在の韓国や中国、台湾をはじめとする東アジアの国々を攻撃し、支配しました。 この侵略を正当化する言葉として、「八紘一宇」という言葉が使われたのです。 日本の天皇を中心として、世界は一つであるべきという解釈がなされました。

そして、日本は戦争で敗れました。 戦後、この「八紘一宇」という言葉は「日本さえよければいい、他の国はどうなってもいい」という考え方であった、と認識されるようになりました。

結果として、「八紘一宇」には戦前の軍国主義のイメージが漂うこととなり、使うだけで批判を受けるようになっていったのです。

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みんなの意見

  • やすし

    原義に沿った意味を考えたほうがいい。
    後に「八紘一宇」と四字熟語化された、これを意味する「文言」は三原議員が引用したように、神武天皇の建都の詔のなかにある。
    三原議員はここに焦点を当て、「古来より日本が大切にしてきた価値観」と言っている。そうなると、その詔の文脈から意味を取るのが、もっとも正確な意味になるでしょう。
    建都の詔の後段はこうなっています。
    「下は即ち皇孫の正しきを養いたまいし心を弘めん。然して後に、六合を兼ねて、以って都を開き、八紘をおおいて宇(家)と為すこと亦可からずや」
    言うまでもないと思いますが、
    この分の前段の部分があって、つまり条件となって、世界が一つになる、というのが正しい八紘一宇の意味ではないでしょうか。
    すなわち、「皇孫の正しきを心に養い弘めたのちに・・・・」という条件が付くんですよ。天皇神話、皇室神道の信仰です。
    ただ「世界が一つになる」と言っているのではないですよ。
    ですから、現在の民主主義憲法下では、それを政治に持ち込むことは御法度なのです。また、政教分離してますからね。
    ですから、「言葉狩り」という批判も妥当しません。
    言葉狩りという意味は、その規制が不適当、あるいは過剰と考える立場から否定的な意味で使いますから、この場合、不適当でも過剰でもありません。
    そこのところを、三原議員を擁護する人はよく考えてください。

         2015年4月4日1:51 AM   
  • やすし

    文部省「八紘一宇の精神」パンフレット作成
           =昭和十二年(一九三七年)十一月一〇日
     「八紘一宇」という表現を内閣として初めて使ったのは、昭和12年(1937年)11月10日に内閣・内務省・文部省が国民精神総動員資料第4輯として発行した文部省作成パンフレット「八紘一宇の精神」であるとされる。昭和15年(1940年)には、第2次近衛内閣による基本国策要綱(閣議決定文書、7月26日)で、「皇国ノ国是ハ八紘ヲ一宇トスル肇国ノ大精神ニ基キ世界平和ノ確立ヲ招来スルコトヲ以テ根本トシ先ツ皇国ヲ核心トシ日満支ノ強固ナル結合ヲ根幹トスル大東亜ノ新秩序ヲ建設スルニ在リ」と表現し、大東亜共栄圏の建設と併せて言及された。同年9月27日には、日独伊三国同盟条約の締結を受けて下された詔書にて「大義ヲ八紘ニ宣揚シ坤輿ヲ一宇タラシムルハ実ニ皇祖皇宗ノ大訓ニシテ朕ガ夙夜眷々措カザル所ナリ」と言及されるに至った。

    皇国の国是ですもんね。
    天皇制の本質が八紘一宇というわけです。
    こういう言葉を民主主義国家の議会の場で堂々と言った三原は本当に信じられない議員です。

         2015年5月3日12:00 AM   

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