大気汚染のPM2.5はどれほど危険なのだろうか?

公開日: : テーマ解説

Beijing skyline
by John Gulliver

PM2.5という言葉を近年よく聞くようになりました。
多くのメディアで報道され、なんとなく大気が汚染されて危ないのかな、と感じている人も多いのではないでしょうか。

しかし、このPM2.5、どれほど危険なのでしょうか?
今回は、環境省の資料や専門家の情報などをもとにPM2.5について考えていきます。

そもそもPM2.5とは?

PM2.5が基準値を超えています、などとしばしば言われます。

と聞くとと、PM2.5という物質があるのか、と思われる方もいるかもしれませんが、実際には、2.5μm(マイクロミリメートル:1mmの1000分の一)以下の微粒子の総称です。
2.5μミリメートル以下の非常に小さな物質をまとめてPM2.5といっているのです。

この小さな物質がなぜ問題になるのかというと、小さいゆえに肺の奥にまで入り、ぜんそくやがんの原因になると指摘されているからです。
自然発生もしますが、問題を引き起こすまでになったのは、自動車や火力発電所などの人間の活動が大きく関係していると考えられています。

では、PM2.5ってどれだけ危険なの?

日本の環境省が出した指針では、大きく2つの目安があります。
環境基準値というものが35μg/立方メートルで、注意を促す値が70μg/立方メートルです。
単位は、一定の空気中にどれだけPM2.5が含まれるかというものを示すものです。

35μgの環境基準値はそれ以下を目指すというもので、健康な人ならば越えても問題ありません。
一方で、70μgを超えると、健康な人でも外出を控えるなど注意が必要とされ、子供や高齢者、呼吸器に問題のある人は特に慎重に行動をとらなくてはならない、とされています。

現在までのところ、東日本では、70μgを超えることはほとんどなく、たまに環境基準値を超える程度です。
西日本では、100μgを超えることが地域によってはたまにあり、注意が必要と言えます。

対策としては、マスクをする、空気清浄機を使う、換気をせず、外出しない、といったことが挙げられますが、相手が空気に含まれているだけに中々難しいところもあります。

ただ、喫煙室や、レストランの喫煙席などでも、たばこによって、PM2.5が数百μg/立方メートルとなる場合もあるいう報告もあるそうで、あまり神経質になると逆にそちらのほうが健康に悪い、という専門家もいるようです。

中国の大気汚染が原因か?:越境汚染にどう立ち向かう?

ただ、お隣の国、中国では、800μg/立方メートルを超える時もあったとのことで、さすがに危険なレベルと言えます。

そもそも今回、PM2.5が話題になったのも、中国で発生したPM2.5が日本に来ているのかも、ということでした。
実際、中国から国境を越えて、PM2.5が来ている可能性が高いです。

近年、中国の経済発展は目覚ましいものがあります。
経済発展を推進する国は、往々にして環境問題にぶち当たります。
日本しかり、イギリスしかり、経済発展の過程で国内外に多くの被害をもたらし、その反省から環境を意識するようになる、という経緯をたどりました。

経済発展中の中国もかつての日本と同じような場所にいます。
そんな中国に対し、成熟し、環境技術を持った日本はどのように接するべきなのか、考える必要があるのかもしれません。

参考資料

時事耕論「”越境大気汚染”とどう向き合うか」(NHKホームページ)
微小粒子状物質(PM2.5)に関するよくある質問(Q & A)(環境省ホームページ:pdfファイルです)
PM2.5に関して頻繁に寄せられる質問(日本エアロゾル学会ホームページ)

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